歯科・歯科口腔外科・インプラントの松本歯科医院(広島県福山市)

松本歯科医院

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予防歯科

世界トップレベルの長寿国日本。でも歯科の現状は?


「8020運動」もあり、現在80歳で20本の歯を残しておられる方は30%を超えるようになりました。しかし、80歳時の平均残存歯数は、まだ12本という状態です。通常28本の歯があるとすれば、半分以上の歯が失われていることになります。欧米と比較してみると、スウェーデンでは20本、アメリカでは17本となっており、かなり低い数字にとどまっています。日本は世界トップレベルの長寿国となりましたが、歯のほうはまだまだといったところでしょう。
これは予防のための歯科検診率が深く関係していると言われています。歯科検診率はスウェーデンでは82%、アメリカでは67で、日本は2〜15%という極端に低い数字にとどまっています。さらに、日本では歯やお口になんらかの違和感を感じても、その中の1割ぐらいの人しか歯科を受診しないそうです。そんな歯科への関心の低さが日本の現状につながっているのでしょう。

いまや、歯やお口の健康の大切さは、食事を美味しくということだけではありません。全身の疾患、糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞、肺炎、低体重児出産などと大きく関わっていることがわかっています。私たちは、皆様が健康で豊かな生活を送られるよう、お手伝いしたいと思っています。予防歯科を普及させ、歯科検診率を高め、80歳で残っている歯の数を欧米並みに引き上げるのは、私たち歯科に携わる者の使命とも考えています。

予防歯科とは

予防というと、一般的には「風邪の予防」のように、病気になることを防ぐことと考えられていますが、実際の予防医学ではもう少し広い考え方をします。すなわち、予防には発病の防止(1次予防)だけでなく、病気の進行や重篤化の防止(2次予防)、機能の回復と維持(3次予防)が含まれます。
これらを歯科に当てはめてみると、歯磨きの仕方や生活習慣指導、定期クリーニングやフッ素塗布などによる予防処置、定期検診による病気の早期発見早期治療、治療後のメンテナンスなどになります。

予防のための定期検診が必要なわけ

「毎日しっかり歯を磨いているし、特に悪いところもないから大丈夫だろう」と思われる方も少なくないでしょう。しかし、歯と歯の間や奥歯の後ろなど日々の歯磨きだけでは落としきれていない歯垢(プラーク)が必ずあるのです。この歯垢(プラーク)の中に、虫歯や歯周病を引き起こす細菌がいます。しばらくたつとこれらの細菌はバイオフィルムという細菌の塊を形成し、歯石となって歯ブラシでは落としづらくなります。定期的にお口のクリーニングを受けて、ご家庭で落としきれないこれらの歯垢(プラーク)やバイオフィルム、歯石などの除去をし、歯面清掃(PMTC)やフッ素塗布などの予防処置を合わせて行うことで、虫歯や歯周病のリスクをかなり低くすることができます。

「歯とお口の健康を守る」ために一番大切なことは、毎日の歯磨きや甘いものの取り方などご自宅でできるセルフケアです。定期検診では、ブラッシングの再確認をさせていただき、ご自宅でのセルフケアが適切にできているか、またどうしたらより適切にできるかなどもお話しさせていただきます。定期検診時のお口のクリーニングはあくまでもホームケアのサポートで、不十分なものを補うものとしてお考えください。適切なセルフケアに私たちが行うプロッフェッショナルケアを組み合わせることでお口を良い状態に保つことができるのです。

どんな病気でもそうですが、予防に勝る治療ありません。たとえ病気になっても、進行してから治療するより早期発見早期治療の方が結果が良いのは明らかです。初期の虫歯や歯周病はほとんど自覚症状がありません。気づいた時には病気が進行して深刻な状態になっていることもあります。定期検診で病気の早期発見をして大事に至らないようにすることは、「歯とお口の健康を守る」ために大切なことです。

事実、予防のための定期検診を受け続けて人と、そうでない人との残っている歯を比較したデータがあります。定期検診を受けてきた人は80歳時に22本の歯が残っているのに対して、そうでない人は7本しか歯が残っていないのです。このことからも、歯を守るためには定期検診がいかに大切かお分かりいただけると思います。

定期検診の内容

① 歯ぐきの検査
歯周ポケットの測定を行います。歯ぐきが腫れていいないか出血がないかなど検査します。必要があればX線検査を行います。同時に虫歯の検査も行います。

② 歯垢のチェック
歯垢(プラーク)を染め出して、汚れの状態や磨き残しの場所などを確認します。

③ 問題点の説明
チェックした結果をご説明し、個々の問題点(リスク)と改善へのアドバイスなどのご提案をいたします。

④ ブラッシング及び生活習慣指導
しっかり歯磨きができているかを確認し、糸ようじや歯間ブラシの使い方、より効果的な歯磨きの仕方などをお話しさせていただきます。

⑤ 歯石除去
歯石は細菌の塊である歯垢(プラーク)が固まったもので、歯磨きでは取ることができません。放っておくと虫歯、歯周病、口臭などの原因になりますので取り除く必要があります。主に、スケーラーという専門的器具で取り除きます。

⑥ 歯面研磨(PMTC:Professional Mechanical Tooth Cleaning)
PMTCとは、専門家による徹底した歯面研磨のことを意味します。日常の歯磨きでは落ちない歯の汚れやステイン(着色)をキレイに落として磨き上げます。歯は本来の色と光沢を取り戻し、ツルツルになった歯面には歯垢(プラーク)や汚れがつきにくくなります。

⑦ フッ素塗布
最後にフッ素塗布をすることで、エナメル質が強化され虫歯になりにくい歯になります。

エアフロー(歯面清掃機)

当医院では、歯周病予防のための歯石除去やインプラント治療後のメンテナンスの設備として「エアフローマスターピエゾン700」という機械を導入し、痛くない歯のクリーニングを行っています。歯石除去以外にも、日常の食べ物や喫煙による歯の表面のステイン(着色)除去にも大変効果があります。

インプラントの歯周病とも呼ばれる「インプラント周囲炎」に対しても有効で、世に出ているスケーラーとしては、インプラントのメンテナンスに使用できる唯一の機器です。
ジェット噴射によるステイン(着色)除去(エアフロー機能)ができます。水とアミノ酸パウダーを空気で勢いよく噴射しながら、歯の表面にこびり付いた着色(ステイン)を落としていきます。歯を傷めないばかりか、歯面清掃効果は高く、歯の表面がツルツルになります。また、PMTC等の施術では入り込めないような歯のすき間の汚れも除去できます。歯の着色が気になる方、インプラントやブリッジのメンテナンスや、歯周病の予防や治療後のメンテナンスにお勧めします。


唾液検査(サリバテスト)

当院では唾液検査(サリバテスト)も行なっています(2,160円 税込)。この検査を行うことで唾液の量と質、虫歯菌と歯周病菌の量や割合を知る事で、虫歯になりやすいのか又は歯周病になりやすいのかがわかります。



虫歯リスク判定には、WHOの疫学調査でも使用されている “デントカルト” という唾液検査キットを使用します。患者さんにガムを噛んでいただき唾液を採取するだけで、唾液やプラーク中の虫歯菌(ミュータンス菌・ラクトバシラス菌)・唾液量・緩衝能について調べることができます。唾液量や緩衝能はその場ですぐにわかります。細菌の測定には数日間、培養器で細菌を培養して判定します。



この検査で、患者さんの一人一人のお口の状態を把握することができ、虫歯や歯周病のリスクに応じた、治療や予防処置に役立てることができます。

プロデンティス

母乳由来の天然プロバイオティクス「L.ロイテリ菌」を使用した、お口の中の菌質を整えるサプリメントです。2週間ほどで悪玉菌を減少させる効果が確認されています。歯周病やインプラント周囲炎の症状の緩和に効果があります。また、歯周病や虫歯の予防、術後のメンテナンスにもお勧めです。世界63の国と地域の医療機関が導入し、安全性が確認されています。実際に使っていだだい方からは高評価をいただいています。詳しくはhttp://www.prodentis.jp/